着きました、断食施設。
でも、ネットが出来るのは有料なので、2・3日ごとに更新する予定。
ネット依存になるよりも、イイかーという感じです。
***
出発の朝。
新幹線へ向かうまでの電車内。広告の文字に勇気付けられる
「こころの温度をあげていこう」
ポジティブな言葉たちが目に入ってくる。
新幹線に乗ったぐらいじゃ、日常を飛び出した感じはないけど、
切り替わった気分が確かにあった。
やっぱり、動き出すことって大事。
新幹線内で、断食後の新しい生活を思い描く(はや過ぎ?)。
朝6時におきて、体操して、ニンジンジュース飲んで、ウオーキングして、玄米おかゆたべて、仕事して、お昼はスープで、ウオーキングして、仕事して、野菜メインの夜ご飯たべて、10時に寝て、別人やな。
でもこれが、今理想なんじゃないかと思う生活。
予備断食をしていると、取り掛かるのが楽だと聞いて、ちゃんと実行。
開始する3日前から、次のように食事制限するといいらしい。
3日前は通常食の6割、2日前には3割、前日となるとお粥か味噌汁1杯。
前日に目がテン! 一日で味噌汁一杯だけかい!?
問い合わせると、3食ごとにその量ということだった。ホッ。
それでも、当日は、できれば何も食べずに来てといわれる。
だからといって、長距離移動になるし、現在かなり体力が落ちているので無理はせず、朝お粥を食べる。
結局は、それだけじゃたどり着けなかったけれど。
そんな予備断食の効果なのか、すでに嗅覚が発達しニオイが気になる。
新幹線にて、後ろ5列ぐらいの人が広げだした弁当のニオイに襲われる。
昼の時間帯に乗り込んだのは酷だ。
となりのオジサンが弁当を広げた時なんかは、「それ、腐っとることない!?」とツッコミたいぐらい強烈だった。
向かいの席で、いろいろ食べ続けるオバちゃん達の姿は、雑食怪獣が小さくなったよう。可愛くも見えたけど。
ローカル線に乗り換え、目的地まで移動。
前に座るおばちゃんが、歯の間にはさまったものを、チーチーと音をたてて取ろうとしている。
……あぁ、こうやって歯にはさまったイカとかを取り出すことさえなくなるんだ。しばらくの間、固形物が歯にはさまることさえないんだなぁ。
特急に乗れず、バスの時間に間に合わず、2時間も待ちぼうけ。
これが最初の試練だと直感したが、まさにだった。
コンビニを長い時間うろつく。
どうしても、あったかい・味の付いたものが飲みたくて、コーンスープ購入。
ものすごく言い訳しながら。フラついてきたしとか、ラーメンよりエエやろとか。
コーンスープは、粒粒のやつ。せっかく買ったのに、缶から全部の粒がでなくて悔しい。
その後も、外でバスをまっていられず、ロッ○リアへ入ってしまう。
寒いんだもん(エネルギー入れてないから)と、また言い訳。
そこで格闘。本気で戦った。
「バナナケーキとコーヒーのセット」を注文するかどうか悩む。
ケーキといってもバナナだし、口の中でぐじゅぐじゅにしてスープみたいにしてもダメ?と誰へでもなく言い訳するが、コーヒーで我慢。
意図的じゃないけど、クリームが入ってた!それも甘いヤツ。
だから、意図的じゃないってば。
店内に流れるメニューの言葉とにおいに刺激される。
お客「ポテトのSがひとつ、と……」
店員「ポテトのSが、おひとつ」
なぜか、頭の中で反復する。いかんいかん。
近くの書店で買った山の雑誌には、山で食べる料理と小屋のメニューが!
元気になったら、絶対山に登るんだから!と気合が入る。
どうも、食べ物の単語が目に入ってくる。
そして、食感や食味がありありと蘇る。
今さっき食べたかのように。
記憶から引き出される誘惑なんだろうか。
ようやくバスに乗り込むと、車内では観光グループと学生達の大きな声が。
「あー、お腹すいた」「何、たべたい?」
もう少しで空腹を満たすくせに!甘ったれるな!!
と、断食をするのは自分の勝手なのに、反応してしまう。
余計なものを聞き入れないように、耳のボリュームを絞れたらいいのに。
夜も暮れて、ようやくお世話になる山間部にある施設に到着。
チャイムを鳴らすと、明るく若い女性が迎えてくれた。
そして部屋の説明、きれいで広くて。設備もちゃんとしてる。
「長期なので、ゆっくりやっていきましょうね。とりあえず食事とりましょうか?」という嬉しい言葉。
そうなのか! 気合入れすぎてたかも。
最初の食事は、玄米(小豆で炊いてある)と、味噌汁。
とっても、おいしかったなぁ。
しっかり噛めること、濃い味の玄米と具沢山のお味噌汁。
かなり少量なのに、もう充分という感じ。
今日、何度も思ったけど、予備断食してて本当に良かった。
結局この日は、お粥・野菜ジュース・スープ・コーヒーと、玄米+味噌汁。
トータルでも、かなり少ないのにそれほど苦しくない。
部屋に戻り、入所者用のアンケートに記入。
今まで食べてきたものとか、好きな食品を問われる。
内容からするに「肉・魚・乳製品・甘いもの・酒」やっぱしダメなんだねー。
それにしても、体に「入れるもの」について考える。
これだけの選択枠の中で、良いものを選びたいはずなのに、種類が多すぎて大切なものがわからなくなるということか。
インプットしたものでしか健康を維持できないと思い込んでいるけど、人の体ってそんな単純じゃないってことを、今回学べるような気がする。
夜、外でカサカサと音がする。
周囲は完全な山の中。夜にはちゃんと星が出る。
布団に入りながら、絶対、動物だなとワクワク。
鹿か? 山小屋で働いていた頃の感覚に戻る。
窓を開けて見てみたくなりつつ、ふと思う。
“もしかして、草食べてる人間だったりして!”
なんてのは冗談であり、そんなこと自分もしないけど。
建物の壁が薄い。上の階の人の足音も響く。
それでも、夜は静かな女性寮。
静かだなーと思いながら、
「そのカツ丼、アタシのなんだから~」とか、寝言で叫ぶ人がいたら面白いのにとニンマリ。
って、自分がそうならなければいいけど。
あー、とにかく来て良かった、と何度も思った夜だった。
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